美術講座のご報告

第二十九回「ルネサンス美術講座」
   ミケランジェロによるシスティーナ礼拝堂天井装飾
           11月12日(土) 多摩美術大学 松浦弘明教授

教皇ユリウス二世に招聘され、教皇墓碑制作のために、1505年ミケランジェロは、 フィレンツェからローマに赴いたが、ローマではシスティーナ礼拝堂天井側壁上層部の装飾を依頼された。 当初彫刻家としての自分には経験不足という理由でこの依頼を断り続けていたというが、結局1508年より装飾を開始する。

15世紀末にシスティーナ礼拝堂は、シクストゥス4世の命で、ベルジーノやボッティチェッリらによって装飾されていた。 左側壁は、「モーセ伝」神の言葉の伝達とその遵守、右側壁は、「キリスト伝」。 教会のもっとも重要な役割をメインとした主題の連作天井は、星空の装飾であった。

1506年、ブラマンテによってサンピエトロ聖堂の大改修工事が始まり、システィーナ礼拝堂の天井と側壁上層部も改めて装飾された。

今回は、星空の装飾の上に描かれた天井の中央部の「創世記」連作についででした。 ユダヤ教の、人は生まれながらして罪人であり、法によって裁かれるという教えに対し、キリスト教は、罪を赦し、悔い贖うために教会があるという、 その教えの違いを説明くださり、天井中央部に描かれた3枚の絵画は「アダムの創造」⇒イエス・キリスト誕生、 「エヴァの創造」⇒教会誕生、「原罪と楽園追放」⇒罪と罰 というお話でした。


システィーナ礼拝堂天井画
原罪と楽園追放
エヴァの創造
アダムの創造